Windows NTを生み出したDavid Cutler氏 執筆時点での最新Windows OSはWindows 8ですが、その源流をたどっていきますと、David Neil Cutler(デヴィッド・ニール・カトラー)氏が中心となって開発したOS「Windows NT」にたどり着きます。本稿では何度も登場してきたCutler氏ですが、その全体像を述べたことはありませんので、彼の足跡をたどるところから始めましょう(図01)。 Cutler氏は1971年に入社したDEC(Digital Equipment Corporation:1998年にCompaq Computerが吸収合併し、2002年には同社がHewlett-Packard Companyにより吸収合併されている)のミニコンピューターであるPDP-11用リアルタイムOS「RSX-11M」の開発に携わりました。ただし、同氏のキャリア