遺族「今になって漁船が悪いなんて」 海自イージス艦事故 初公判 2010年8月24日(火)08:00 (産経新聞) ■被告自衛官「哀悼の意」 イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故から2年半。23日にようやく始まった刑事裁判で海上自衛官2人は「亡くなった2人のご冥福をお祈りする」と頭を下げ、無罪を主張した。一方、清徳丸に乗り組み、帰らぬ人となった千葉県勝浦市川津の吉清(きちせい)治夫さん=当時(58)、長男の哲大さん=同(23)=の遺族や地元漁協関係者は「今になって漁船が悪いなんて」と複雑な思いで初公判を迎えた。 横浜地裁で最も大きい101号法廷。84の傍聴席がすべて埋まる中、当直士官だった後潟(うしろがた)桂太郎被告(38)と長岩友久被告(37)が連なって入廷した。後潟被告は紺のスーツ姿。「亡くなった2人のご冥福をお祈りする」と頭を下げた。その後、持参した紙を広げると、背筋を伸ば