タグ

ブックマーク / qfwfq-2.hatenadiary.org (1)

  • 名文機構3 - 蟹と夢

    「そうだな、わかるはずがない。あまりにも奇妙なことだからな。おれがその通路の奥まで行きつく前に、パンがひとつ弾けるみたいに棚から床に落ちたんだ。誰も触ってない。パンがアコーディオンの蛇腹みたいに膨らんだかと思うと、ポンと下に落ちたんだ。おれはそれを拾って棚に戻した。それから調味料売り場に行ったんだが、ここからが妙なところだ。レジに行こうとして、またパンの通路を通ったとき、うしろからなんの音がきこえたと思う?」 もったいぶるような目でエドガーをみる。 なに? エドガーは手話で応じたが、答えは想像がついていた。 「ポン! それだよ。振り返ると、さっきと同じパンが床に落ちていた」 それからどうしたの? 「おれはばかじゃない。そのパンを買ったよ。いつもと同じパンはカートから棚に戻した」 いつものよりおいしかった? 「似たようなものだった」ヘンリーは肩をすくめた。「次の週は前と同じのを買った」ごくご

    名文機構3 - 蟹と夢
  • 1