毎年夏が来るたびに、戦争を考える番組が登場します。戦後50年あまり、一再に戦争を体験した人々は少なくなり、身をもって経験を語り継ぐ「語り部」も隠退することも多いと聞きます。 体験がないとことばを間違えてしまうことがあります。 将兵の階級もその一つです。きちんとした制度があったのですが、呼称は「俗称」の部分もあり、今となってはどのようにすればいいか悩むことがあります。 旧軍の階級はドイツやイギリスなどの先進国にならったもので、いわば世界共通の部分があるといっても良いでしょう。ところが日本は、陸軍と海軍で呼称が違っていたのです。「大尉、大佐」は陸軍が「タイイ、タイサ」、海軍は「ダイイ、ダイサ」でした。 「大」は一般のことばでも「タイ、ダイ、オオ」とさまざまな変化を見せます。 どちらが正しいかはさて置き、実際には違う呼び方をしていたこと、外国軍隊の相当将校を呼ぶ場合は「タイイ、タイサ」であること