梅雨のどんよりした天気が続きますね。精神科医の熊代亨といいます。 「自分はこんな仕事がしたい」「こんなキャリアアップを目指したい」――そういった話を具体的に語る若者が、私にはまぶしく見えます。就職・転職活動上の建前として仕事やキャリアを語るのでなく、可能性のあるビジョンを持ち、はっきりとした志を語ってみせる若者って、いるところには本当にいるんですね。 そうはいっても、仕事なんてしたくない人、キャリアなんてさっぱり分からない人も多いことでしょう。 私の世代は「就職氷河期世代」といわれ、とびきりの就職難を経験しました。しかしそんな時代にもかかわらず仕事への意識が低い若者はたくさんいて、かくいう私もその一人でした。それでも意外とみんな生き延びていけるもので、他業種に就職した仲間たちも、今ではひとかどの社会人です。 今回はそんな私自身の経験を踏まえて「やりたい仕事なんて分かっていなくても大丈夫なん