「さっきのジェットコースターは楽しかった?」 爱乃は手についたソーセージを食べながら、全身がだるく血気のない翔太と円沢香をジョークのように爱ている。 「あなたにはまだ私に聞く顔があるの……私はあなたたち二人で遊べばいいと言ったのに……私を連れて行くなんて…吐きそう…」 翔太は愛乃に苦瓜の顔をして、酒に酔ったおじさんのようによろめいた。愛乃は「ちぇっ」と口をつぐんで翔太に軽蔑のまなざしを返した。 「まだ顔があるのか。さっきは自分でどれだけすごいか自慢していたのに、今はどうしてこんなに狼狽しているようになったのか?」 樟馳はすぐにぎこちなく笑い始め、大声で言った。 「よし、次の乗り物に乗ろう!」 円沢香は翔太を密かにのぞき込んだが、翔太の無邪気な姿が本当に自分の兄に似ているようだった。 翔太は後頭部を掻いて、にっこり笑って円沢香を向て、急いでついてくる手振りをした。円沢香の頬はすぐ赤くなった。