■「行かなくて良かった・・・」豪州訪問断念の裏に総理の安堵 オーストラリアへの外遊が2日後にせまった1月4日。岸田総理は官邸で秘書官らを囲み、行くべきかどうか悩んでいた。国内ではオミクロン株が急速に拡大している。去年の暮れは地元・広島への帰省は自粛したのに、外遊にいくことに国民の理解が得られるのだろうか。 一方で、豪・モリソン首相からはどうしても来て欲しいと熱烈なラブコールがあった。総理は「外遊はアメリカが最優先」と決めていたが、米・バイデン大統領との会談はいっこうにメドがたたない。今回検討していた豪州訪問は、自衛隊と豪州軍が互いの国で共同訓練などを実施する際の手続きなどを定める「円滑化協定」の署名という大きな意義があった。外交で成果を出したい総理にとって、豪州外遊で「実」をとるべきかどうか・・・。 「やっぱり行くのはやめよう!リスクが大きすぎる」 秘書官らと考え込むことおよそ10分、総理