アメリカでは急激なインフレが続く中で、働いていても食料品を十分に買えないという人がフードバンク(食料配給所)を利用するケースが増えている(写真:Niki Chan Wylie/The New York Times) ユタ州ペイソンに暮らすケリー・ウィルコックス(35)は、2017年モデルのダッジ・グランドキャラバンを運転して近くの食料配給所を初めて訪れたとき、意外な光景に驚いた。トヨタやホンダの新しいセダンやミニバンがあちこちにとまっていたからだ。「多くの人たちが私と同じような車に乗っていて、中には子どもを乗せていた」。 ウィルコックスは、幼い4人の息子の母親だ。今年春に初めて食料配給所のタビサズ・ウェイ・ローカル・フードパントリーを訪れたときに、このような光景を目にするとは思っていなかった。だが、自分が助けを必要としていることは分かっていた。失業した夫はすぐに営業の仕事を見つけたものの、
![「働いても食べられない」アメリカ人増える背景](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ee121088ef3d34b7305e78fee16baaf1c01a79ac/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fb%2F6%2F1200w%2Fimg_b628de00b3b5f1298b3ca7ae2161035d804471.jpg)