80歳の父親を看取った女性は、美容院の経営をしながら、精神を病んで認知症になった母の介護も担うなど日々を忙殺された。加えて、足を引っ張ったのは息子だ。女性は、Fラン大学を中退して女性と同棲を始めるなど自堕落な生活を送る息子への仕送りを止めた――(後編/全2回)。 長年、精神科に通う母親が認知症に。その傍若無人ぶりにウンザリ 父親が亡くなると(享年80)、長年精神科に通っている母親(当時73歳)は同居するひとり娘の蜂谷歩美さん(当時40歳)が経営する美容室に用もないのに何度もやってくるようになった。それまでの経験則で、母親が1日に来る回数が多ければ多いほど、その精神状態がよくないことはわかっていた。 古い銀行通帳を持ってきては、「こいつ(歩美さん)が私のを盗んだ」と言いがかりをつけたり、鍵をかけたドアを激しくたたいたり。最後は決めセリフのように「あんたなんか、もらわなければよかった! 返せば