葬儀で僧侶が施主から受け取る「お布施」を巡り、東京国税局などが首都圏を中心とした僧侶派遣会社や葬儀会社約10社を一斉調査し、総額約5億円に上る所得隠しを指摘していたことがわかった。 葬儀会社などは僧侶にバックさせたお布施の一部を収入から除外するなどしていた。値段に幅があり、不透明との批判を受けるお布施が「紹介料」や「リベート」として業者にわたり、一部が裏金になっていた実態が明るみに出た格好だ。 所得隠しを指摘されたのは、僧侶派遣会社「グランド・レリジオン」(埼玉県川口市、登記上は東京都千代田区)、葬儀会社「セクト」(千葉市)など約10社。 関係者の話や各社の説明によると、まず施主から葬儀を依頼されたセクトなどの葬儀会社が、グランド社に僧侶の派遣を依頼。グランド社は宗派や日程、場所などを考慮し、自社に登録する僧侶を派遣していた。 僧侶は葬儀で施主から数万~数十万円のお布施を受け取ると、その一