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主婦から起業というと、最近はめずらしくなくなったが、それが30年前だとどうだろうか。いまでこそ、電化製品の普及や社会的インフラの整備、核家族化がすすんだ結果、主婦の自由になる時間はずいぶんと増えた。でも、30年前に主婦が一念発起して起業するのは 生やさしいことではなかったはず。正月飾りの製作・販売で圧倒的なシェアを誇る飾一の岩宮陽子さんは、まさしく日本の女性が当時置かれた厳しい環境から見 事に起業を果たした一人だ。 「当時は4人の子どものほかに義母、祖母、小姑3人、伯父、叔母が同居していたんです。夫と私を入れるとな んと13人家族!家事といっても今とでは比較にならないほど大変でした。経済的にも苦しくて、家計を助けるために家でできる仕事を、それこそ家庭教師から 料理教室、生花教室など、なんでもやりました。当時は家計を助けるのに精一杯で起業なんて考える余裕はありませんでしたよ」 家の中を走り回
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