万引被害が拡大するHCの事情 ホームセンター(HC)は、小売業の中でもとくに万引被害が多い業界の一つだ。 NPO法人全国万引犯罪防止機構(東京都/河上和雄理事長)はこのほど、平成20年度の「全国小売業万引被害実態調査」を発表した。それによれば「HC・カー用品」業態の1企業当たりの平均被害件数は399件で、スーパーマーケット(SM)の421件に次いで2番目に万引被害の多い業態となった。 今回の調査は毎年、全国万引犯罪防止機構が実施しているもので、今年3月にセルフ販売小売企業924社を対象に調査を行い、324社から得た回答を元に集計した。この結果、平成20年度の万引犯罪件数は5万4233件で、売上高対不明ロス率は0.52%、推定ロス高は1325億円にも上ることが明らかになった。 小売業全体では、年間の万引被害件数は、205件で前年度の514件を大きく下回っているものの、万引被害金額について