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  • ショートエッセィ - 梅棹忠夫論

    (1) 梅棹忠夫は、不遇の人物である。これは、不幸な一人、ということではない。世間的に言えば、文化勲章受賞者であり、勲一等瑞宝章その他、いくつもの賞を受けている。それで、何が不遇なのか、と思うであろう。 さらに、梅棹忠夫著作集(全2巻刊、別巻1巻)も刊行ずみであり、万博(1970年、大阪千里丘陵)の後に出来た、国立民俗学博物館の初代館長でもあった。「文明の生態史観」は、すでにして現代の古典と評価されている。 「情報産業論」は、現代(20世紀末から21世紀の現在まで)の様相を見事に予見した論考であった。1959年には「無用論」を婦人公論誌に発表し、読者からの反論が寄せられると、「母という名の切り札」で応えた。 1969年に出た岩波新書「知的生産の技術」はベストセラーになり、ロングセラーとなって今日にいたっている。 いまは、これ以上は言わないことにする。梅棹忠夫とは、いったい、何者かと問われば

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