いまだに『さらば宇宙戦艦ヤマト —愛の戦士たち—』だけは気軽に観られない。仕事で確認する事があって、ちょっとビデオを再生しただけでも緊張してしまう。同じ『ヤマト』でも、『ヤマトよ永遠に』なら、ビールを片手に気楽に観られるのだけど、『さらば』だけは特別だ。気軽に観られない理由のひとつは思春期に真剣に観た作品であるから。もうひとつは『ヤマト』シリーズに関するトラウマのためだ。トラウマについては同年輩の人間でないと理解できないかもしれない。 順に説明しよう。『さらば宇宙戦艦ヤマト —愛の戦士たち—』は1978年8月5日に公開された劇場アニメだ。『宇宙戦艦ヤマト』第1作の続編であり、完結編。アニメブームを代表する作品であり、興行的にも大ヒットを記録している。ガミラスとの戦いを終えて立ち直りつつある地球に、再び脅威が迫る。それは銀河を蹂躙する白色彗星帝国ガトランティスだった。強大な敵に対してヤマトの