壁一面の本棚が欲しい!!と12月のある日突然思いついてから、他のすべての物欲は消え、そのことしか考えられなくなってしまった。 わたしが普段自分だけのスペースとして使っている部屋に、一人暮らしのときから使っている小さな本棚を移動してきたのが去年の秋のこと。そのときは、ここはわたしひとりの家ではないのだし、あまりたくさんの本を置くのもどうかと思うから、手元に置いておきたい本だけのマイリトル本棚ということにしよう、と思っていた。 だけどよく考えてみると、デジタルで文章を保存していればいくらでも検索できるこの時代、わざわざ紙の本を持っている意味ってなんだろう。手を伸ばせばすぐ届くところに好きな本があって、ふとした瞬間にぱらぱらと開くことができる、そんな時間のことじゃないのか。 マイリトル本棚ではもはや足りなかった。 ぎゅうぎゅうに詰め込めばもっと入らないこともないけれど、それでは「ふとした瞬間に」