浜岡原発で運転中の5号機(手前)と4号機(手前から2番目)その奥が3号機=静岡県御前崎市で2011年2月、本社ヘリから西本勝撮影 菅直人首相が6日、耐震性や津波への不安が指摘される浜岡原発の全基停止措置に踏み切った背景には、東京電力福島第1原発事故を受け、国が原発の安全体制を強化したことをアピールする狙いがある。政府が「他の原発には波及しない」(経産省幹部)と語るように、浜岡と他の原発を区別することで、電力供給の3割を原発が担うエネルギー政策の根幹自体は温存したい思惑がうかがえる。しかし、福島第1原発事故は今も収束せず、多数の住民が避難を余儀なくされる中、国民の原発不信は過去に例がないほど高まっている。浜岡停止をきっかけに他の地域でも原発稼働停止を求める声がドミノ的に広がる可能性がある。 菅首相は6日の会見で「(大地震の発生確率が突出する)浜岡原発の特別な状況を考慮した」と、稼働中の4、5