スポーツで体を激しくぶつけたら、脳振盪(しんとう)を起こしているかもしれません。外見で判断できないことも多いので注意が必要と専門家は警鐘を鳴らしています。 東邦大学医療センター大橋病院の中山晴雄講師(脳神経外科)によると、脳振盪は強い衝撃が脳に伝わった時に起こる。頭をぶつけなくても、体から衝撃が脳に伝われば起こりうる。 主な症状は頭痛、めまい、ふらつき、力が出ない、集中できない、記憶障害などで、日本臨床スポーツ医学会などが評価法を示している(=図)。意識を失わないケースが9割以上という。症状は短時間で消えることもあるが、数週間以上続くこともある。脳振盪の自覚がなく、周囲も認識せずに、運動を続けて脳振盪を繰り返すケースがあるとみられる。繰り返すと、軽い衝撃で頭痛やふらつきを自覚しやすくなったり、脳の出血など命にかかわる病気にもつながりかねない。 中山さんらは、さまざまな競技で女子の参加が増え