北朝鮮、平和体制への「パートナー」に 日韓国交正常化の調印式を前に会談に臨む椎名悦三郎外相(右)と韓国の李東元・外相=1965年6月21日、東京・霞が関の外務省)【時事通信社】 進歩派/保守派の違いや大統領個人のキャラクターを超えて、大韓民国/韓民族というナショナル・アイデンティティーが国際秩序の中でいかに構成されているのかも政策選択を規定する。 韓国の外交安保の基軸が、米韓同盟と拡大核抑止を含めた米国のコミットメントにあることは間違いない。ただ、「見捨てられる懸念(fear of abandonment)」(ヴィクター・D・チャ〈船橋洋一監訳・倉田秀也訳〉『米日韓-反目を超えた提携』有斐閣、2003年)を払拭できないため、朴正煕政権下での独自核の開発(と断念)など「自立」を常に求めてきた。この同盟と自立の間のジレンマは、中国が台頭し、米国の覇権に挑戦する構えを見せる中で一層深刻になってい