プロ野球を観戦中にファウルボールが右目を直撃し視力が低下した宮城県の税理士の男性(47)が7日、ネットなどの設置を怠ったとして、試合主催者の楽天野球団と球場所有者の同県に計約4400万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こした。 日本プロ野球組織(NPB)関係者によると、ファウルボール事故で訴訟に至る例は珍しい。 訴状などによると、男性は昨年5月18日、クリネックススタジアム宮城(仙台市)3塁側内野席で楽天対西武戦を観戦。ビールを座席下に置いて顔を上げた瞬間、楽天の左打者が打ったライナー性のファウルボールが右目を直撃した。眼球破裂などで入院し、右目の視力は以前の0・3から0・03に下がり、仕事に支障が出ているとしている。 球団は治療費と交通費として約40万円を支払ったが、男性側は「球団と県は安全に観戦できるよう施設を管理する義務に違反し、ファウルボールから観客を守るネットなどの設置を怠っ