代表作「叫び」で知られるノルウェーの画家エドヴァルド・ムンク(1863~1944)が描いた連作「虚無」「沈黙」「絶望」が3日、英ロンドンの競売大手ザザビーズに出品され、美術品としては世界最高額となる11億4100万ドル(約890億円)で落札された。これは先月3日に落札された「叫び」の1億2千万ドル(約93億円)を大きく上回る。 今回出品された3部作「虚無」「沈黙」「絶望」は、当時ムンクが住んでいたアパートの共同風呂のふたとして使われていたが、死後、板の隅にムンクの署名と作品名があったことから、絵画作品であることが分かった。またその特徴から、「世界で最も贋作の多い絵画作品」としても知られており、「世界で最も贋作の多いオブジェ」として名高いマルセル・デュシャンの「泉」と並ぶ芸術作品として位置づけられている。 この日のオークションで、ザザビーズは、最低5000万ドルからの入札を受け付けたが、価格