全国鳥類繁殖分布調査によって、都市部ではムクドリの個体数が増加していることがわかりました(バードリサーチニュース 2020年2月)。都市環境に適応したムクドリは、駅前など人通りの多いところにねぐらをつくるようになりました。ヒトが集まる場所はムクドリにとっても居心地が良いようです。一方、ヒトの側ではムクドリの大群が発する声や落とすフンを嫌って、ムクドリのねぐらをどこか他の場所に移動させようと様々な試みがなされてきました。しかし、あるねぐらからムクドリを一旦追い出すことには成功しても、ヒトの近くで安心してねぐらをとりたいムクドリたちはすぐに近くの別の場所に新しくねぐらを形成してしまいます。このとき、大抵の場合は移動先もまた多くのヒトが嫌がる場所であるために、ムクドリとヒトのいたちごっこは終わりが見えず、さながらむくどりごっことでもいう様相を呈しています。 ムクドリはどんな場所でねぐらをとりたい