エンゼルスの大谷翔平とヤンキースのアーロン・ジャッジ。二人のスーパースターによる「史上最高レベル」と言われるMVP争いに注目が集まっている。片や1901年に大リーグで2リーグ制が始まって以降初の「ダブル規定到達」目前の二刀流。片や現在57本塁打(9月15日終了時点)を放ち、メジャーで“真の年間最多記録”とも言われる「61本塁打」超えを射程圏に捉える主砲。「打者」としてそれぞれの特長や共通点、そしてMVP争いの行方は? NHK解説者・小早川毅彦氏に聞いた。 打ちまくるジャッジ…何がスゴい? ジャッジは、見ての通りパワーが桁外れですよね。201cmという長身を生かした長いリーチでボールを捉え、体重128kgのパワーでスタンドに運ぶ。ただし、体は「大きい」けれど単に「重い」わけではないんです。バッティングフォームを見ても、力任せに振るというよりは、体全体をうまく使って下半身から上半身へと力を伝え