【阿部彰芳】重い腎臓病の患者で腎臓移植を希望する人の割合が、この25年で半減したことが全国腎臓病協議会の調査でわかった。1986年は34・5%だったが、2011年は17・0%だった。移植を希望しても平均で10年以上待つため、高齢で諦めたり、透析治療で満足したりする人が多いことが背景にある。協議会は「臓器提供を増やす効果的な対策が急務」と指摘している。 調査は、協議会が5年ごとに実施。11年は人工透析を受けている会員1万252人を調べ、昨年末にまとめた。移植を希望する人の割合は86年の調査以降、毎回減少。一方で希望しない人は増え続け、調査開始当初35・5%だったのが、61・5%に達した。希望しない理由としては(複数回答)、約半数が「年齢的に無理」「透析療法がうまくいっている」を挙げ、2割近い人が「移植の機会が少ない」と回答した。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要