「罪と向き合え」と厳しい説諭 「禁固3年、執行猶予5年に処す」 今年2月15日午後1時半、東京地裁818号法廷に裁判長の三上潤の声が響いた。マスクをつけた石川達紘は有罪もあり得ると想定していたのか、主文の言い渡しを受けても表情は変わらなかった。 三上は「判決理由の朗読に約1時間かかるので」と石川を着席させたうえ、検察側が「踏み間違い」の根拠とするアクセルペダル裏の圧痕や事故記録装置(イベント・データ・レコーダー、EDR)の解析記録などについて「合理的で説得力がある」などとして、これを否定する弁護側の主張を一蹴した。 「アクセルペダルを踏んだ記憶がない」との石川の供述についても「信用できない」と断定。車の発進時やその後のハンドル操作などで「(石川が)ろうばいして」との表現を4回も使った。 そのうえで、「本件の過失は、全体としてみれば重大で、現時点では自分の責任に向き合っているとはいえないが、