先日、幼なじみの30歳の誕生日を祝った。4月2日生まれの友人は、同級生の中で誰よりも早く年をとる。幼い頃はそれで得をしたこともあるかもしれないが、この年になると加齢が早いことのお得感はそこまでない。30歳になった彼女には、30という文字に型どられたナンバーケーキを用意して、30歳を噛み締めてもらうというサプライズをプレゼントした。そんな彼女が言う。「でも私たち30歳にしては見た目は若いと思うんだよね絶対」最後に付け足された“絶対”という言葉の力強さに私は思わず笑ってしまった。その場にいる全員が同い年であり、自分たち以外の客観的な目が含まれていないのに、“絶対”と信じたい彼女の気持ちはよく分かる。確かに、私たちは世の中の30歳の平均よりは若く見えるのかもしれない。けれども私は、そのことを考える時に、同じ30歳でも立っているステージや役割の違いでも見た目の印象は大きく変わるのではないかと信じて