電子回路を印刷で製造する技術を開発する東大発ベンチャーのAgIC(エージック)。回路が描けるペンとインクが消せるペンなども一般消費者用に販売しており、教育分野での評価も得ている同社だが、現在は法人向けの展開が主となっている。 印刷プロセスで作れる電子回路は、既存のフォトリソグラフィプロセス(感光性物質への露光によるパターン生成技術)よりも製造プロセスが簡略化され、材料も少なくて済むため、製造コストとリードタイムを大幅に下げられるという画期的なものだ。2017年からは、耐久性や耐熱性に優れ、既存のフレキシブル基板とほぼ同等の性能を持つ”印刷と銅めっきを組み合わせた産業用回路印刷サービス”を水面下で開始しており、メーカーからの評価も高いという。 2014年の創業から3年を経たいま、事業の進捗とフレキシブルプリントの未来についてAgIC株式会社の清水信哉代表取締役社長に話を聞いた。 既存プリント