通貨価値の安定化政策を担うため「通貨の番人」と呼ばれ、お堅いイメージのある日銀に初めて女性支店長が誕生した。 故前川春雄元総裁や福井俊彦前総裁らが務めたこともあり、幹部への登竜門とされる高松支店長に7月16日付で就任した清水季子(ときこ)さんだ。流血しながらも出勤したという逸話を持つなど、素顔は「とにかくパワフル」(同僚)だ。 「自分にとって大事な機会。『初の女性支店長ですね』と声をかけていただく機会が多く、期待されていると改めて思った。日本経済、四国経済がどうやって前向きに回復していけるのか、いろいろな問題意識を持って取り組んでいきたい」と抱負を話す。 東大工学部で都市工学を専攻していたが、「自分の可能性を広げたい」と、昭和62年に日銀に入行した。大手金融グループの経営を監視したり、為替介入や金融市場の調整や分析などを行う金融市場局などの勤務を経て、平成20年7月から2年間はロンドン事務