連日20万人を超える観光客でにぎわう東京スカイツリー(東京都墨田区)。真下にある業平地区では空き缶や食べ残した弁当がらなど観光客によるごみのポイ捨てが一向に減らず、ツリーが巻き起こす強烈な「ビル風」がごみを吹き散らかす。住民からはごみ箱の設置を求める声が高まるが、区は「ごみがごみを呼ぶ」と慎重だ。ごみ箱がないからごみが出るのか。逆にごみ箱があるから増えるのか。ツリーのおひざ元で時ならぬ“ニワタマ論争”が起きている。(玉嵜栄次) ツリーの南160メートル、業平地区の雑居ビル1階で喫茶店を営む徳本英樹さん(69)は1日3回、ごみ箱からあふれ出たごみの分別が日課になった。 ツリー開業後、ビルの住民用のごみ集積場に観光客がごみを捨て始めた。日本酒のワンカップや缶ビールは飲み切って捨ててあるものの、コンビニ弁当は残飯が目立ち、ペットボトルから飲み残しのジュースが流れ出して地面を汚す。ソフトクリームが