先に掲載した【出版物の売り場毎の販売額推移】を皮切りに、日販による「出版物販売額の実態」最新版(2023年版)をベースに多方面からの切り口で、出版業界の現状・出版物の販売動向を精査している。今回は一番初めに掲載した「販売額推移」に関して、電子出版を加味した試算によるグラフ作成と、状況の把握を行うことにする。 「出版物販売額の実態」は従来ならば、いわゆる「電子書籍」、そして「電子雑誌」も合わせた「電子出版」(電子媒体)は数字には反映されていなかった。「インターネットルート」との項目はあるが、定義は「インターネット専業店を経由して販売された(紙媒体による)出版物推定販売額」。電子出版は該当しない(「出版物販売額の実態」出版元へ確認済み)。 一方で日本国内の電子出版そのものの動向だが、【電子書籍の市場規模6026億円、前年から516億円もの増加…「電子書籍ビジネス調査報告書2023」発売】で解説