映画監督の大林宣彦氏が10日午後7時23分に肺がんのため死去したことが分かった。82歳だった。2016年8月にステージ4の肺がんで余命3か月の宣告を受けてからも意欲を失わず、昨年11月の第32回東京国際映画祭で「あと3000年、映画を作りたい」と語っていた。CMディレクターから映画の世界に入り、故郷の広島県尾道市を舞台にした「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」の“尾道三部作”などで知られる。ファンタジー作品に定評があり「映像の魔術師」の異名を取った。 約60年間にわたり映像作りに情熱を燃やし、生涯をささげた大林監督が逝った。余命宣告を受けながらも意欲を失わなかった映像の魔術師。昨年11月には東京国際映画祭で特別功労賞を授与され、遺作となる近日公開予定の映画「海辺の映画館―キネマの玉手箱」を力強くアピールしていた。 従来の撮影所から育った映画監督ではなく、CMディレクターとしてチャー