カナダの大学と国立研究機関の研究者らが、単分子トランジスタの新たなコンセプトを設計し、実験に成功したことを明らかにした。 この研究に参加したアルバータ大学および学術研究会議の国立ナノテクノロジー研究所の研究チームは、シリコン表面上の帯電した1個の分子が、近くの分子の伝導性を統制できることを初めて証明した。この成果は6月2日発行のNature誌に掲載される。 現在の技術でマイクロ電子機器を小型化するには限界があるが、新しいコンセプトは従来のトランジスタ技術の限界を超えると研究者らは発表文で述べている。これまでは分子デバイスを作る上で、1個の分子に接続することが超えられない壁となっていたが、彼らのアプローチはこの問題を解決するものだという。 研究チームは、シリコン上の1個の原子に電荷をかけると同時に、周囲の原子をニュートラルに保つことが可能であることを実証した。電荷をかけた原子の隣に置かれた分
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