右肘靭帯断裂の大怪我から2シーズンぶりに復帰した東京ヤクルトスワローズの館山昌平(34)。8月30日の阪神戦では、勝利をあげるだけでなくホームランまでかっ飛ばした。これまでに、トミー・ジョン手術と呼ばれる肘の靭帯再建術を3度経験しているが、辛く長いリハビリ期間、心の支えとなったのは家族──ネイリストの妻・陽子さんと愛娘の海音ちゃんだった。妻との出会いは、館山の爪が割れて治療を頼んだのがきっかけだという。 「ひと目惚れでした。その後もう一度爪が割れて、ケアしてもらうようになってアタックしました。ところが、結婚してからは一度も爪が割れませんでした。不思議なこともあるものです(笑い)」(館山) 陽子さんは館山の復活の日を信じ続けた。また、館山の肘の傷跡を指さして、「線路みたい」と明るく笑う娘には心底癒されたという。家族の愛情が不屈の精神を支えたのだ。 さらにもう一人、リハビリへの意欲を掻き立てた