電子マネー市場が急拡大している。取扱金額は今年度で1兆円を超える可能性が高い。2006年には約1750億円だったことを考えると、いかにハイペースで伸びているかが分かるだろう。電子マネーに詳しい安岡寛道・野村総合研究所金融コンサルティング部上級コンサルタントによると、「いずれは40~60兆円の少額決済の1割程度を占める可能性がある」という。 この電子マネーの急拡大を受けて、「救世主現れたり」と期待に胸を膨らませているのが目下、客離れとコスト高の二重苦にあえぐゲームセンター業界だ。 山の手線大崎駅に直結した複合施設ゲートシティ大崎内にある「CLUBSEGA」からはおカネを両替する“じゃらじゃら”というゲームセンター特有の音は聞こえてこない。すべてのゲーム機に電子マネー「Edy」の読み取り機がついているからである。 ゲームセンター業界は「最も値上げが難しい業界」と言われる。原料価格の高騰、