「カンフル剤」から「劇薬」に変わった異次元緩和の行方(1/9ページ)：nikkei BPnet 〈日経BPネット〉日銀は1月29日、金融政策決定会合で「マイナス金利」の導入を決定しました。2013年4月以降、日銀は民間金融機関から国債を買い上げることでマネタリーベースを大幅に増やすという金融政策を行ってきましたが、今やその効果も薄れてきました。 さらには、年初からの株式の大幅な下落もあり、もう他の手段がないという状況に立たされていたのです。政府としても株価下落や甘利明前経済再生相の問題もあり、日銀は新しい政策発表のプレッシャーを感じていました。日銀では、量的緩和も従来通り続ける予定で、新しい金融政策を「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」と呼んでいます。 そこで苦渋の決断から打ち出されたマイナス金利政策は、日本で初めて行う政策です。この決定直後から市場は大きく反応し、日経平均は翌日に800円近くまで上昇し、ドル／円相場も1ドル＝121円前後まで円安が進みました。しかし、数日後には、円高に振れ、大きく株
