1-1. なぜキャリアを語る必要があるのか?キャリアについて「よくわからない」と言うのには、真っ当な理由があります。それは日本の伝統的な雇用形態である長期雇用のためです。長期雇用(あるいは終身雇用)が前提とされていた時代において、ビジネス界に身を投じるということは、「就職」というよりは、「就社」と言った方が適当だったと思います。特に大企業ではその傾向が強かったと言えます。職業を選択するのではなく、会社という共同体に参画するということです。 そのため、社員の長期的なキャリアの面倒を見るのは、共同体である会社の大事な仕事だったのです。従業員は会社から命じられた人事異動の指示に従っていれば、安心して定年まで仕事ができました。キャリアのことは真剣に考えなくてもよかったのです。 しかし、今日では大企業も生き残りのために終身雇用を維持することが困難になっています。会社が従業員のキャリアの面倒を見きれな
![リーダーになるすべての人に知ってほしい 部下を育成するキャリアデザイン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ea26159b6d49fe5d313d3d501822de2c074e4b11/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fresearch.lightworks.co.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2017%2F07%2FCareerdesign5_resize.jpg)