1.はじめに 我が国の畜産は、国民の食生活の高度化等を背景に急速な発展を遂げてきました。 宮崎県においては、肉用牛の飼養頭数が全国で第3位、豚及びブロイラーの飼養頭羽数が全国で第2位と順調な成長を遂げ(平成15年2月畜産統計)、また、県全体の農業算出額のうち半分以上を畜産で占める(平成14年生産農業所得統計)など、全国でも有数の畜産県となりました。 このように畜産が本県の基幹産業として発展する一方で、県民の環境問題に対する関心の高まりを背景に、悪臭や地下水汚染などに畜産環境に関する苦情も増加し、畜産環境問題の解決を図ることが、本県畜産振興にとって重要な課題となってきています。 本県は、有数の畜産県であるが故に家畜排せつ物の量も多く、平成11年時点において、380万トンの家畜ふん尿が排出されていると推計しています(県畜産課)。 一方、県内の作付け延べ面積は、農業を支える担い手の高齢