『週刊プレイボーイ』で「挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンが、キリスト教内部で頻発する性的スキャンダルの問題について語る。 * * * バチカンを総本山とするローマ・カトリック教会が揺れています。先日、フランスの社会学者フレデリック・マルテル氏が教会内での同性愛の実態を描いた著書『In the Closet of the Vatican』を発表。4年かけて教会幹部を含む約1500人の関係者にインタビューし、「教会で働く聖職者の8割は同性愛者」だと主張しています。 この数字の根拠はなんなのかと疑いたくなりますが、セクシュアリティを隠している人も含めると、聖職者たちのかなり多くが「聖書が糾弾している行為」を自ら行なっているという指摘には信憑(しんぴょう)性を感じます。自身もゲイである著者は、そのダブルスタンダードを告発したわけです。 同書によると、聖職