加藤恵津子さん・国際基督教大学学生部長 昨年の勤め先の大学の入学式の光景に目を疑った。新入生の99%以上が「黒スーツと白シャツ」である。濃紺の人もいたかもしれないが、ベージュや茶のスーツ、青い柄の民族衣装などの目に入る色や形は3人程度だ。「国際」をうたう大学を選んでくれた人々の初日の服装である。 就活を行う日本の学生が、「リクルートスーツ」(recruitは新兵補充の意)と呼ばれる画一的な服装をするようになったのは1980年代、黒が定番化したのは2000年代初頭と言われる。近年は海外での日本企業キャリアフォーラムの日にも、街角は黒スーツに身を包んだ日本人留学生であふれるという。 自分の将来を決める時に何を…