「予約6年待ちの寿司屋に行ってきました」。ネットでこんな風に自慢する人が増えている。だが、いくら良い店だとしても、どこか変だと思わないのだろうか。大人の「食」への向き合い方を考える。 高級食パン20店食べ比べでわかった「本当においしい店」 「誠に申し訳ございませんが、予約は6年後の2025年まで埋まってしまっております。お問い合わせいただき、本当にありがとうございました」 予約の電話をかけた本誌記者に対して、申し訳なさそうな様子でこう話したのは、新橋にある「すし処まさ」の大将だ。 戦後闇市があった跡地に建てられた「新橋駅前第二ビル」の地下にこの店はのれんを掲げる。同じフロアには立ち飲み店やスナックが所せましと立ち並んでいる。 日本有数の予約の取れない店として知られる「すし処まさ」の店内はわずか2坪弱で、設けられた席はたったの3席。'10年、飲み屋をはしごする合間に、寿司をつまんでもらえたら