菅首相は21日、初めて福島県内の避難所を激励に訪問した。「頑張ってください」などと繰り返すだけの菅首相に、不満を募らせる避難住民から強い口調の訴えが投げかけられた。 福島第一原発に近い大熊町や葛尾村などからの避難住民60人がいる田村市総合体育館。住民数人と話し、立ち去ろうとする菅首相に、被災者の男性が声を掛けた。「もう帰るんですか」。屋内退避区域に自宅があり、避難所で過ごしている。 数回呼び掛けると、菅首相は出口から反転し、歩み寄ってきた。男性は「早く家に帰らせてほしい」と訴えた。菅首相は「全力を挙げて手立てを尽くしているところです」と話したといい、男性は「気持ちが伝わらなかった。(避難所訪問は)パフォーマンスに過ぎない」と憤慨していた。