Kileとは何か。一言でいえば、LaTeXドキュメント・レイアウト・システムの統合開発環境と考えればいいだろう。Kileを通してLaTexを使う場合、この大規模なマークアップ言語を隅から隅まで覚える必要がない。かと言って、LyxのようにLaTexの複雑さをすべてグラフィカル・インタフェースで包み隠してくれるというわけではない。Kileではマークアップは表に現れるのだ。しかし、KileはLaTexを使う手順を自動化してくれる。この程の良さが、Kileをして、初心者がLaTexを学ぶ際の理想的な場であると同時に、LaTexが使える人にとっても便利で効率的なツールにしているのだ。 KileはKDE向けで、主要なディストリビューションであれば、それぞれのリポジトリーから直接入手可能。ただし、DVI、PostScript、PDFなどKileでよく使われている便利なファイル出力形式のドキュメントを表示