ハーバード大学ビジネススクール時代の恩師であるクレイトン・クリステンセン(Clayton Christensen)教授--『イノベーションのジレンマ』などの著者--は、2004年3月に「Open Source Business Conference」で講演を行った(この講演の模様を録音したものが、リンク先のページ「Capturing the Upside」で聴ける。「破壊的なイノベーション」("Disruption")の核心に触れた話が聞けるので、ぜひ始めから終わりまで通して聞いてみることをお勧めする)。 この講演のなかには(市場)分析に関する多くの分野で役に立つ教えが含まれている。そしてiPhone 4Sに搭載された「Siri」の潜在力について考える時、私はこのなかで語られている、次のような話を思い出す(7年半も前にこんな話をしていたなんて、教授には先を見通す千里眼があるのではないか)。