さて、続き。ラノベ作家「越境」の考察です。書店員なので「越境の販売戦略的価値」という観点で。 先ず一つに、私個人の経験から考える「元ラノベファンの再獲得」。昔は好きだったけど最近はさっぱり。こんな人は以外に多いんじゃないでしょうか?書店に行ってもラノベ棚には足を運ばない、そういう「元ファン」に対する戦略として、ラノベ作家や「ラノベ的小説」の、他レーベルや四六判文芸書への越境は有効な戦略だと感じます。 もう一つは「実はラノベにハマる要素がある一般層」の存在。話がファンタジーに偏ってアレですが、「指輪物語」や「ハリポタ」なんかが広く大衆へ受け入れられたのは、映像の影響や作品の完成度の高さはもちろんの事、あの手の物語や世界観を好む人が多かったからでは?という推測も可能です。 ここで考えに入れるべき要素として、最近の(主に若い層の)人達の「読書離れ」の傾向。読書が嫌いかと言えば、決してそうではない