【生田大介】牛丼大手「吉野家」の値下げ効果が、早くも息切れしてきた。いったんは大きく伸びた売上高だが、直近は前年並みに近い水準まで下がっている。ライバルも同様で、低価格を売りに成長してきた牛丼業界の戦略は行き詰まりを見せている。 【写真】吉野家の値下げ効果は長続きしなかった 吉野家は4月中旬に牛丼並盛を380円から280円に値下げし、ライバル2社にそろえた。1杯あたりのもうけは減るが、客が増えて売上高は通年で10%以上伸び、全体の利益も増えると見込んでいた。売上高の伸び率は、6月までは前年同月比で10%を超えた。だが7、8月は2%前後で、目標の達成は厳しい。 吉野家の戦略については、「本当にインパクトがあるのか」(すき家を運営するゼンショーホールディングスの小川賢太郎社長)と懐疑的な見方があった。「すき家」は2009年12月、「松屋」も12年1月に280円へ値下げ。吉野家は遅すぎるとい