「えっ、SLAM DUNKの映画が!?」 昨年の12月に公開され、今なお大絶賛放映中の映画『THE FIRST SLAM DUNK』。約25年ぶりの復活ということで、発表された時に驚喜した三、四十代のファンは多いだろう。私などドストライクの年代で、このアニメの影響でバスケ部の入部が殺到し、さらには学校の靴箱にバスケットシューズが大量に並ぶという、社会現象まで巻き起こしたのが懐かしい。 知っているようなことを言っているが、私はこの映画を観ていない。観ていないどころか、原作の漫画すら読んだことがない。そもそも、バスケ大国の秋田出身だというのに、バスケのルールだって分からない……だから、羨ましかったのだ。私の同年代のオジサンとオバサンらが〝狂喜〟しているのに、その嬉しさというのが共感できなかったのである。彼らが結婚して幸せな人生を送っていくことには何も感じないのに、こればかりは〝取り残された〟気