『紅魔郷』は出落ちとされる。東方なのに西洋ネタを持ってきた点を指してそう呼ばれるが,それに加えて一作目ということもあり,旧作から追ってない大半のユーザーのために,霊夢と魔理沙(とゲーム自体)の紹介にとどめ,設定の説明などは行っていない。それに対して『妖々夢』は以後続く和風のネタとなり,加えて旧作からアリスを連れてきて,冥界を登場させ,なにより八雲紫を登場させた。1作で,ゲームのシステムとは直接関係のない,幻想郷の設定に最低限必要不可欠なものと主要メンバーをおおよそ揃えてしまったように思う。それに比べると,永夜抄はゲームシステムとしても複雑で凝ってるし,幻想郷の根幹には関係のない月関係者を登場させた。ここで前期三部作のシナリオを比較してみると,『紅魔郷』だけ話が軽くて浮いている。これは『紅魔郷』が一作目であるため,紅霧というオーソドックスな異変らしい異変を用意したためであろう。また,幻想郷の