シンガポール在住、ファイナンシャルプランナーの花輪陽子です。 「世界三大投資家」の1人と言われるジム・ロジャーズ氏と、飲食チェーン大手・ワタミの会長兼社長である渡邉美樹氏との対談本『大暴落 -金融バブル崩壊と日本破綻のシナリオ』(プレジデント社)が出ました。最新のロジャーズ氏への追加取材も含め、今回から「50年ぶりの円安が意味するもの」「日本人の資産防衛法」「インフレと世界経済の行方」について掘り下げていきます。 「円安は当然、むしろ遅すぎたくらいだ」 少し前のことになりますが、4月29日の外国為替市場ではドルが対円で一時1ドル=160円台を突破、1990年4月以来34年ぶりのドル高円安水準をつけました。他通貨との為替の動きや物価の変動などを考慮に入れた「実質実効レート」では実に50年ぶりの円安になっていると聞いて、驚いている人も多いと思います。 ロジャーズ氏はすでに東洋経済オンラインの約