富士山に登ったことがある。「吉田ルート」という登山道では、5合目から頂上にかけていくつもの山小屋があり、そこで少しずつ休憩しながら登っていった。売店で日清のカップヌードルを買って食べたのだが、それが衝撃的に美味しかった。確かにいつも食べているカップヌードルのはずなのに50倍ぐらい美味しい気がした。 もう少し登った先の売店で買って食べたバナナ(1本150円ぐらいだったか)も鳥肌ものの美味しさで、山頂で飲んだ缶ビールも涙が出そうにうまかった。疲労と空腹によって感覚が研ぎ澄まされ、いつもより美味しく感じたということだろう。未だにあの衝撃が忘れられない。 苦労した後に飲み食いするものはいつもより美味しく感じるものだ。その法則をもっとカジュアルに日常の中に取り入れられないものか。そう思って、あえて“しなくてもいい苦労”をしてから集まる飲み会をセッティングしてみた。 参加メンバーは飲み会に先駆けて各自