大型焼夷弾とはどんなものか、その威力を広く知らせるため2月14日大阪において焼夷弾の実験演習が行われました。ここに使われた焼夷弾は支那(シナ)前線で押収したアメリカ軍のもので、それぞれ20キロ、50キロの油脂弾および黄燐弾であります。一見ものすごい威力を発揮すると思われるこの大型焼夷弾も、訓練ある隣組防護団員の消火の前には常備の砂、むしろ、防火用水で立派に消し止められ、尊い実験の結果が得られたのであります。備えあれば憂いなし、敗戦の面目挽回(ばんかい)策にアメリカが唱える日本本土空襲もたゆまざる防空訓練と必勝の信念の前には全く恐るるに足らないのであります。