地方局の報道記者ながら、「あの人の番組なら、全国ネットされたらぜひ観てみたい」と広く期待を担っているテレビドキュメンタリストがいます。毎日放送の斉加尚代ディレクターです。同局で制作された『沖縄 さまよう木霊』(2017)、『教育と愛国』(2017)、『バッシング』(2018)はいずれもそのクオリティと志の高さを表しています。 本連載ではその代表作『バッシング』について取材の過程を綴りながら、この社会にフェイクやデマ、ヘイトがはびこる背景、そして記者が活動する中でSNSなどによって攻撃を受ける現状に迫っていきます。 保守系雑誌が科研費ランキングを掲載 企画のアイデアはいつも思いがけない場面から生まれます。いよいよ本題です。『バッシング』の企画案が浮かんだ日のことを振り返ります。 2018年6月6日、歌人で細胞生物学者の永田和宏さんから電話がかかってきました。亡き妻の河野裕子さんとの恋の歌でよ
![「攻撃しろ」と扇動する人々と、それに「呼応する」人々 - 集英社新書プラス](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/22fdfbc0f92310b4fde286b3557d18ca342c64d3/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fshinsho-plus.shueisha.co.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F06%2F323a59bec5704074e21e2100644b718d-300x300.jpg)